tigerdriver-91’s blog

東京に来た大阪人がつれづれなるままに書いたブログ

頭に来てもアホとは戦うな 賢者の反撃編

本誌は「頭に来てもアホとは戦うな」の続編です。

前作はプレーヤー向けの本で、内容を物凄くざっくりいうと「アホ」な管理職に振り回されるなと言うコト。

ただ、創刊から9年経ちプレーヤーも管理職となり、自分がアホになっていないか?それを確認するのが今回の著書です。

あと筆者が指摘しているのは、「アホ」が増殖して組織がダメになり日本が衰退する可能性も示唆しており、それに対しての警鐘を鳴らしてもいます。

 

 

企業で働くと「アホ」と言われる、本来暇でガッツがない人物がいるが、彼らは「いい人」「弱い人」をからかう傾向にある。

彼らと戦っても、ポジション・資金力・権力が違うので割に合わない。

 

なので、

「私はあなたと戦ったりするような無駄は絶対しませんが、あんまり嫌なことをするとやる時はやる。」

 

という気持ちを持つこと、心の中で唱えておくことが大事で、潜在的にアホに解らせる必要があることが大切だと書かれています。

 

いちばん効果的なのは反応しないこと。

 

 

アホにムカついても平静を保つ技術が必要とのこと。

 

私の周りには、私よりもはるかに頭が良い人、博識な人、資産を持ってきた人がいるけど、コロナ禍から加速する変化の中で、キレてゲームオーバーに近い状態の人もいます。。

 

本当にキレたら勿体無いですよね。私も痛感しています。忍耐の時代だと思います。

 

そのためには、やはり感情が一定になっていること。感情が一定の方は得てして高評価に繋がっていると思います。

 

身につけるスキルは「気にしない」こと。これがまず第一です。目的に集中することで意識をしないことですね。

 

日本よりも海外の方が、想像しない「理不尽」なことが多く、海外の人は日本人より感情を一定に保つ能力が高いと思います。海外の方は感情的にならないよう気をつけており、逆に感情的になる人は自分をコントロールできない弱い人間と思われるようです。

日本の美学である「黙って耐えている」は通よすせず、海外では「認めた」と判断されるようです。黙って耐えて溜まっていたものが爆発する日本人は、単に情緒不安定と判断され評価が下がる、と海外赴任の人が言ってました。

耐え忍んで、、は日本人の美徳ですが、海外では意味不明のようですね。

 

人はなんでも主観的に捉えるので、理不尽とは極力まともに向き合わないほうが良いみたいですね。

そう言う時は、好きなことをして忘れることが大切なようです。美味しいものを食べる、愚痴れる友達を3人以上作って発散する、趣味に没頭する、スポーツやジムで体を動かす、など発散することが大切なようです。

 

一方、戦う場面も必要な時がありますが「向かうべき戦いを選ぶ」こともスキルの一つ。

イノベーションのジレンマで有名な故クレイトン・クリステンセン教授が「消費者の声を聞きすぎてもいけない」と言っているが、その通りですね。過剰クレームや過剰サービス対応がビジネスではない。全体のゴールを見て戦うべきですよね。

 

戦う時は、「穏やかに」「トーンを変えずに」「堂々と」「理路整然」と表明すること。

さらに穏やかに発言していても、使っている単語に人を傷つける表現がある場合、その単語を選んでいる時点で感情的になっているなと思います。

 

ようやく本題。

 

管理職になって気をつけること。

アホにもリスペクトしましょう、とかいてます。

 

どういうこと?

 

実は分かり合えない人こそ、意外に貴重な存在で、分かり合えない人の考え方の背景にあるものに想いを馳せることは自分の常識や考え方や経験を拡張してくれることが少なくないみたいだ。

嫌な人、関わりたくない人とは避けたいものです。でも、今回の本で言いたいのはアホを増殖させないことでもあるので、アホと戦わずアホを受け入れることでもあります。

嫌な相手を理解することは気が滅入る話ですが、自分もアホにならぬよう相手を受け入れる度量が必要ということですね。

 

では、グローバルの目線から考えるとどうなのか?海外は日本より繊細だ。実は日本人は繊細と勘違いをしている人が多いらしく、人種や国籍に関して無頓着な人が多いようです。

例えば、去年のMLBでホームラン王を争った大谷翔平とジャッジ。

MVPはどちらになるか?という議論がある中で、とある日本の解説者が「アメリカ人はパワーが好きだからね」と発言した人がいました。

アメリカ人とは誰を指すのか?MVPを選考している人のことか?MLBにはプエルトリコ人やベネズエラ人など様々な国籍や人種の方がいて、文化も異なっていることを知らない典型的な発言ですよね。

「話しにくい世の中になったな」と言う人もいるが、海外では違いに無神経でリスペクトと配慮が欠けた人間と評価されるようです。

何事も感謝の気持ちが大切ですよね。

 

次に失敗に寛容になること。

失敗を重ねるから人は成長するのであって、失敗を恐れて何もしないことの方が危険。

大きな失敗をすると一斉攻撃をするのは、自分が優位に立ちたいだけであり、リスペクトする姿勢が全くないことですね。

会社の損益を出すことは決して良くないが、多くの方がそれを支持したのに、1人に責任を押し付ける典型だ。

◯◯という結果を出せば言及しないから、とかも同じですね。

 

人間は完璧でないから進化できるんだと思います。

いろんな人が色々な考えを持ち、それを結集して実施したのであれば、失敗から学べるはずですよね。

色々なことを吸収して、色々な自分を発見するのも良いですね。

 

そう言った意味でも、1人の人間の中にある多様性を認めることも大切ですね。

 

人間は多様な側面を持っていて、ある面ではとても優れていても、別の面ではだらしない人もいる。

全てがキチンとしている人もいるかもしれませんが、深い付き合いをすると、実はそう言う人はいないことに気付きますよね。

なので、だらしない面だけ見て人間性を全否定するのではなく、長所は長所、短所は短所と考え、大人の人付き合いが大切なんだろうなと思います。