【マーケティングを点検するための本】
マーケティング初心者向けに分かりやすく読みやすい本ですが、 読み進めていくと自分のマーケティング施策で抜け漏れがあるなと 気付かされる本でもあります。
著者は売上一桁億円のネット印刷「ラクスル」に入社し、 マーケティングの力で現在のラクスルを作り上げた1人です。 現在はラクスルのCMOで売上339億円までに成長させました。
ネット印刷最後発であるため、 チラシ印刷という言葉で安くチラシを印刷したいニーズのある会社 向けにして差別化し、 チラシ印刷をする人がネットだと安いなと思わせる仕組みを実施。 印刷全体ではなくチラシに絞って売上アップを勝ち取る。
ユーザーインタビューをして自分たちが当たり前と思っていた24 時間365日のサービスに一番価値を感じていることを発見してそ れを広告で採用してさらに売り上げを伸ばす
認知をとるため、地方のTVCMを使いプレマーケに成功。 拡大フェーズで全国版を使い始めて今に至るようです。
それでは、気になった箇所をピックアップします!
・ダイエットをしている人は同時にラーメンを検索している
本音を知りたければ、その人の発言ではなく、行動を見なさい。 検索行動にはその人の本音が見え隠れします。 検索行動には人々の動きと本音が現れます。 認知と購買意向を潜在的に醸成しないと検索行動は生まれません。
→インサイトのことですね。検索行動は嘘がない。 言葉に言えない本音がそこに隠されてますね。
・ネーミングと文字の表記が検索されやすさを左右する
カタカナやひらがな表記にして、直感的に覚えやすくすること。 カッコ良さやロゴの見え方、 イメージにこだわると覚えてもらえなく検索もされません。
→カッコ良さって諸刃の剣ですよね。 そこに拘らないのがマーケティングの基本だと思います。 ダサくても親しみのあるサイトの方が覚えてもらえると思います。
・ストック型とフロー型
ストックは蓄積、フローは流れていくもの。 フローは後発でも模倣可能だが、 ストックは伝えたいことを時間をかけて刷り込む方法。 ブランドを強くするにはストック型。
→マーケットインだとフロー型に陥りやすく、 自分たちの価値を伝えるにはプロダクトアウトでもストック型にな るなぁと感じました。
・誰の中にも女子高生はいる
商品を開発するにあたり自分も消費者の1人として考えて設計する 。それが完成してマーケティングが始まる。 女子高生向けの商品も同じで「君の名は」の女子高校生・ 三葉をみて感動した成人男性は女子高生の気持ちになって共感を生 んでいるからです(かげこうじ)
→どんな商品でも自分自身の中にターゲットを作ることができる、 自分が考えやすい商品をマーケティングしようとしている自分に反 省です。。自分は女子高生がわからないから。。ではなく、 当事者に聞くことですね。 因みに鹿毛さんのいう売上はありがとうの総量という言葉。 好きです。
・デプスで「何故?」と聞いてはいけない
人間は95%は潜在意識、 無理に何故と言っても潜在意識は引き出せない。 マーケッターとして相手が見せたくない潜在意識を見ないといけな い。
→質問したことに瞬間的に返しているのは、 単に反応しているだけ。 潜在意識を引き出す環境を作って話してもらうことが大切ですね。
北尾昌大曰く、『 クリエイターに発注する前に自社の便益をハッキリさせることが大 前提、なぜ伝えたいのか、誰に何を伝えたいのかを決めると、 クリエイターは伝えることを一つに絞ってくれる、 そのローデータを渡すこと。 そうするとクリエイターは凡庸でない表現でどうやって商品の持つ 魅力を世の中に伝えるか、を考え、 その商品について30分話を聞いてみるか、 と思わせるワンイシューを作る』
本誌は5人と対談していますが、 それそれマーケティングにこだわりのある有名人ばかりなので、 そのマーケティングの考え方も垣間見れるありがたい内容となって います。
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