本誌は会計ソフト会社の商品企画部に異動してきたトップ営業の女 性が、商品のコンセプト作りから商品設計、商品開発、 プロモーションまでを担当する物語になっています。
顧客の要望通りに応える商品を作れば売れると考えているトップ営 業に対し、それはカスタマー・マイオピア(顧客・近視眼) に陥っていると解き、
【顧客満足の式】
顧客が感じた価値 ➖ 事前期待度
🟰 顧客満足
期待したモノに対し、期待通りの商品を出しても0点であること。 100点になるには、 顧客価値を上げる商品が必要であることを解いてます。
・市場シェアがトップの会社だけ価格競争で勝負できる
・ 街の電気屋でも高齢者向け地域密着サービスやアフターフォローが できる
・バリュープロポジションとは、 競合他社が提供できる価値以外で、自社が提供できる価値で、 顧客が望んでいる価値であること。
・キシリトールは協力が得られない歯医者を見切り、 虫歯予防のために歯医者に行く予防歯科医師に目をつけ、 新市場を開いた(虫歯治療→健康な歯を維持する)
・メーカーはキシリトールを受け入れない。流通 に働きかけ、流通からメーカーに働きかけが開始。 流通は競合他社の商品を並べた棚を作り販売を促進させた。
・お客さんの言うとおりにしていては、お客様のためにならない。 お客さんの本当の価値にするためにどうするかを徹底的に考える
・カスタマー・マイオピア
目の前のお客さんの言っていることだけ鵜呑みにして、 それに対応しようとしてしまって、 本当にお客さんが必要としているコトに対応できず、 長期的に見るとお客様が離れていってしまう状態のこと
・お得意さんと一見さんを区別なく値引きすると、 お得意さんにバレた時に信頼を失い商品価値が下がる。( プロダクトセリング)100円のコーラを1, 000円に見せるリッツカールトンは、 心地よい環境で最高に美味しいコーラを飲めると言う体験。 それをバリューセリングという。
・エブリデー・ロープライス戦略
常に最低価格を保証する。ウォルマート。
・イノベーター理論・キャズム理論
新商品は必ず売れない。 買うのはイノベーターやアーリーアダプターのような新しいモノに 飛びつく市場で言うと16%の層。 残りはリスクを重視して買わない。その間にはキャズム🟰 普及の谷がある。
上記、ストーリ仕立てになっているので非常に読みやすいです。 マーケティングが何をすべきかを書かれたわかりやすい名著だと思 います。
最後に本誌の最初に書かれている言葉で締めたいと思います。
企業の目的は、顧客の創造である
P・F・ドラッガー