商品の売れない理由の9割はネーミング
ノートパソコンの命名者として有名なコピーライターの大御所、 弓削徹(ゆげとおる)さん著書です。 消費財メーカーのネーミングは非常に参考になると思います。 それ以外のネーミングを考える上でも参考になります。
【名前を変えて売上が爆増した一例】
ストリングスチーズ → さけるチーズ
防風通聖散 → ナイシトール
優子 → 天使のブラ
一般消費者に受け入れてくれる手法の一つとして、 カタカナではなく「ださい」名前が、 1番覚えてもらえるようです。
福岡の筑水キャニコムという機械メーカーは「草刈機まさお」「 芝耕作」「山もっとジョージ」 というパロディネーミングでテレビに取り上げられて売上が何倍に も上がります。名前を変えただけで、 スペックもデザインも同じなのに、です。
技術にネーミングする手法もあり「ヒートテック」「 プラズマクラスター」「ナノイーイオン」「アイサイト」なと。
窓ガラスなどの断熱技術を研究しているティエムファクトリーでは 開発した断熱素材に「SUFA」とネーミングし、 この素材を使用した窓サッシ「エアロゲル」を生産・ 販売するYKK APでは、Webサイトやプレスリリースに「SUFA」 採用を明記しています。 有名企業が発信することで何倍もの広告効果も期待できます。
①ネーミングを企画する
コンセプトに書かれた特性・メリットをキーワードで抽出し、 コンセプトが分かりやすく伝わるキーワードに絞り込む
コンセプトを考えるなら「こんな人が」「こう使って」「便利に」 を当てはめて考える。
②発案する
上記①で出てきたキーワードを合体させたり、語尾を変えたりと、 様々な方法でキーワードを変化させてみる。 本誌ではそのキーワード抽出方法と、 変化させる31個の方法が記載されています。
有声音は印象が強く、無声音は印象が弱い。
最後の母音で印象が決まる。
・母音がア 明るい、元気、強い、発展的
・母音がイ 意志が強い、繊細な、鋭い、小さい
・母音がウ かわいい、デリケート、なめらか
・母音がエ 自然な、やさしい、穏やか、楽しい
・母音がオ 太い、たくましい、安定、ゆったり
【ブレスト4つの掟】
1 他者の意見を否定しない
2 自由な発想をする
3 質より量を出す
4 他者のアイデアを発展させる
→公募した東京スカイツリーは上位20位には入っていない。 上位は商標バッディングする、他のものと似ている、 ドメインが取れない、短いか、発音しやすいか、記憶しやすいか、 耳に新しいか、斬新なアイデアにならないからだ。
③評価する
・コンセプト適合性 コンセプトに決めた通りのメリット、特長を表せているか
・意味性 わかりやすいか、ネガティブな意味はないか
・画期性 差別化でき、競合の中で目立つインパクトがあるか
・語感 親しみやすく、耳に心地よく響く言葉かどうか
・記憶 発音しやすく、読みやすく、憶えやすいか
上記でクリアーしたネーミングを特許庁データベースで確認し、 弁護士にも相談して出願する。 注意すべきは鈴木や佐藤などのありがちな氏名。「A」「5」 のような、極めて簡単な名称は登録できません。「清酒政宗」「 雷おこし」 などのように識別性を失ったネーミングも登録できません。 公共の利益・公序良俗に反するもの、 例えばビールにジュースとネーミングするのはNGです。「 山梨ワイン」のように産地や性質を表すだけもダメです、 特に一社独占するような名前はかなり厳しいです( 地域の団体であればオッケー、今治タオルとか)
ネーミングに関しては、 僕もマーケッターになって非常に苦労した経験しかありません。 こう言った図書を参考にこれからのネーミング機会があれば、 活用してみようと思います。
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