BTSがダンスしている6秒動画を学生に何度も見せ、『踊れる人』と手を挙げステージで踊ってもらう。最も簡単そうなダンスパートを選んでいるので、何度も見た学生は踊れると『錯覚』をするが、殆どの学生は踊れない。
つまり、流暢に出来ている見本を見ると簡単に見えてしまう。簡単と思い込んでしまったので、手を挙げてダンスをした。流暢なものは信じやすい。調査では、覚えやすい名前のブランドと覚えにくいブランドでは、覚えやすい名前のブランドの方が信頼性が高いという調査もある。流暢に言葉として出せるからだろうか。
話を聞いたり、本を読んだりして理解したつもりでも、ちゃんと理解していない。更に、聞いた話もちょっと本当っぽい情報が付加されただけで信じてしまう。話しやすい内容だからだ。
この流暢に出来る、話せる、伝えられることの錯覚に何度も騙される。
出来るという錯覚を打ち破るには、自分でやってみると良い、それがフィードバックになるのだが、殆どの人は行動しない。
Kポップダンスを頭で完璧にシミュレーションできるので、自分を過信する気持ちが強くなるだけだ。自分の行動を書き写すだけで、過信が軽減されるデータもある。説明を強いられない限り出来ないということですね。説明を求めるだけで人は謙虚になるということだ。
つまり計画も複数のタスクに分解することで、計画の錯覚を軽減することができる。人間は本能的に楽観主義なので、自分が考えている見積もりは50%くらいと考えるべき。実際は倍の作業がかかるからだ。
エビアンを飲んだら若返るか?
エビアンの広告は「見せびらかしたくなる肌を手に入れよう、エビアンのピュアナチュラルミネラルウォーターを毎日1リットル飲んでいる人の79%が、肌が滑らかでみずみずしくなり、見た目が若返ったと実感しています。」
とのことですが、どんな水でも毎日1リットル飲めば、肌は輝きを増し、若々しくなったと実感するかもしれない。つまり他の水のデータがないので判断つかず、判断を誤る。自分が思った正解ばかり質問して確証を増していく。賢明な人ほど自信満々にズレていくと言う事だ。
ネガティブな情報には非常にバイアスが傾く。ポジティブとネガティブな経験を同じだけしても、その行動は圧倒的にネガティブな方向へ進む。
脂肪25%の牛肉より赤身75%の牛肉の方が美味しいと言う調査結果がある、脂分が同じなのに、だ。
なので、Amazonのレビューで星が多くても、たった一つのネガティブなレビューで購入をやめることが多い。それだけネガティブな情報にバイアスがかかるのである。
プロスペクト理論を提唱してノーベル賞を得たダニエルカーネマンは、得ることと失うことを両方経験して、始めてその価値がわかると提唱し、同じ金額でも得ることと減らす事では、減らすことのほうが心理的影響が大きいと提唱した。
コインの表が出れば100ドルもらえるが、裏が出れば100ドル払う。コレには参加しない。損が影響している。人は勝敗の比率が2.5対1にならない限り勝負しない。金額で言うと、表が出たら250ドルもらえ、裏が出たら100ドル失う以上にならない限り、ゲームに参加しない。これを損失回避という。
近藤麻理恵「人生がときめく片付けの魔法」で、家の服は全て出しましょうと提出する。そして、あなたが新しい服を購入するならどれ?という選択肢を提示する。そのことによって保有効果と損失回避から解放されて、手にするものを選ぶ権利に変わる。人は損をしたくない生き物。新たな着眼点を変えることで、心理バイアスを変えた好例と言える。
脳は一度信じたものを信じ続ける傾向にある。
過去の発表で乳児の脳の発達過程で、明るい部屋で寝かせるより、暗い部屋で寝かせたほうが良い。明るい部屋だど近視になる確率が五倍。明るい部屋は瞼を閉じていても眼球が動くので成長過程では良くないと発表された。ただ、一年後の発表で、近視は遺伝的なものであり、明るい部屋や暗い部屋は関係がないとのことだ。
ただ、人は過去に聞いたことを信用する傾向があり、一度ニュースを聞いた主婦は暗い部屋で寝かせることを選ぶ。つまり、過去のバイアスに囚われる傾向にある。
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