tigerdriver-91’s blog

東京に来た大阪人がつれづれなるままに書いたブログ

連携の取れていない買収は往々にしてある実体験 その1

私は6回転職をしているのですが、買収による社名変更を何度か経験しています。それによって、急に社長が変わったり、異動したり、出向したりと色々な経験をしましたが、株主が変わって色々な連携の仕方を見てきたと思います。

 

まず総合商社。ここは自分たちの存在価値を示すため、売りと買いをどうやって繋ぐか、何よりそこに重きを置いていたことですね。それは、広告代理店も同じですが、ますは商社から。基本ものづくりをしない商社は、価値をどのタイミングでお金に変えるか。コレが根本にあると思います。自分たちが見つけてきたダイヤの原石に価値をつけて売る、この考えを知らず、僕はその価値を上げるためにせっせと働いていました。出向者が数字に厳しくて、早く売り上げを上げたがるのは、後で気付くんですよね。

商社は本業のエネルギーを売るビジネスがありますが、それ以外は上記のような考え方があります。そして、それは背中で学べ体質なので、一緒に現場で働く若手出向者は、そんなことは全く知らずに一緒になって汗水垂らして働きます。売り上げが上がっているときは良いですが、売り上げが2年ほど停滞したら、株を全て売られました。準備金含めて3億円の資本金出始め、純利益が出ているときは良いですが、売り上げが停滞し、利益が減ってくればさっさと見切りをつける。このトレーダーのような儲かっている時に手を引く戦略を、ビジネスでちゃんとやれているからすごいと思いますが、出向してきた若手社員が何も知らされず働いているのが面白いですね。因みに一緒に働いていた若手出向社員のうちの二人が、その後会社を辞めて転職していました。ベテラン社員の一人は、出向先の会社に残って転籍されて、その事業を全うする人もいました。

若手社員でも情報を掴んでいた人は、さっさと異動をして、別の会社で価値を示すことに尽力していました。

コレが総合商社なんだなぁと実感もしましたが、その転職をした若手社員と昼ごはんを食べた時に、面白い話も聞きました。

「三井三菱住友でやり方は違いますよ」

とのこと。組織立てて実行するか、一部の幹部に合意形成をはかるか、予兆を示してそうさせないよう奮起させるか、具体は言えないのですが、総合商社から飛び出し、色々な人に会って初めて色々なことを知る、とも言ってましたね。

その一つに関われたことが幸せかもしれませんが(幸せなのか?)、やっている方はさみしいですよね。新しい株主に言われたのか、突然希望退職を募り、優秀な人が辞めまくり、残ったメンバーで再起を図ろうとしたら株主交代。交代後も新しい株主からやりたくない案件が降ってくる、そんな状態でしたね。なかなか難しいと思いました。

 

長くなってしまったので、明日は広告代理店のことを書きたいと思います。