tigerdriver-91’s blog

東京に来た大阪人がつれづれなるままに書いたブログ

広告主のおしごと

明日から仕事なので、今日は仕事モードの投稿をしてみます。

 

私は広告代理店に13年勤めていたのですが、広告主の仕事がわかっているようで、わかっていませんでした。

 

広告主になって2年半、広告代理店から見えていない事を簡単にまとめたいと思います。

 

1)事業部との折衝

広告代理店と向き合う部署は、マーケティング部か宣伝部のどちらかになります。会社によってはどちらかしかない、もしくは両方あり役割を明確に分けていたりしますが、僕が思う一般的な違いを書きたいと思います。

 

宣伝部は広告の使い方に特化した部門となりますので、具体的な数字目標がメインとなります。その数字を達成するために、メディアの使い分け、広告表現を常に考えている部門です。ソーシャルメディアでいいね!されたり試聴された動画再生数なども中間指標としてみており、それをアップさせる方法なども常に考えていたりします。

 

マーケティング部は上記に加え、キャンペーンの立案や既存顧客の対応なども行なったりしています。そのため、店舗で配る販促物やポスターなども手がけたりします。

 

マーケティング部がない部署は、キャンペーン立案や販促物などの作成自体を事業部が行い、宣伝部はキャンペーンを成功させるために広告費をつかって目標の数値達成をはかります。

 

広告予算と目標数値は、僕らのレポートを元に経営層が決まるのですが、目標数値が確定すると、マーケティング部や宣伝部の方は、事業部と数字を握り、今後どのような戦略を立てて、どのような戦術で達成するかを決めます。ここの折衝が結構大変です。

 

まず、広告代理店と目標数値の達成方法を打ち合わせしてロジックを固める。それを広告のことがわからない事業部に説明します。特にインターネット広告の説明は大変だ。あと、事業部はお客さんに一番近いフロントにいるから、その意見も反映しながら戦術を練る必要がある。僕のように外から来た担当者は、事業部の文化や歴史が分からないので、そこからキャッチアップする必要がある。そこをキャッチアップしても、現場の求めていることはコロコロ変わるので、常に事業部と定期的に意思疎通を取る必要がある。かつ、現場は想定外の問題も発生するので、そのカバーをすることも大切だ。マーケティング部に施策を任せている事業部は何でも屋となり、現場で起きたトラブルの一時受けになる事はよくある。現場にあるパソコンが使えない、ポスターの内容を交換して欲しい、価格表をそのエリアオリジナルにして欲しい、販促物が足りない、得意先への営業からの要望を答えて欲しい。。などなど、広告と関係ない事業部からの要望を常に対応しているから忙しいのだ。

 

2)管理部門との折衝

事業部は現場で売り上げを上げるために、様々な要求を出す。数字に責任があるマーケティング部はその新たなルールを調整するために、契約の確認(法務部や契約管理部門)、金額変更や商流変更、割引チケット発行による経理財務との確認、お客様からの問い合わせ対応(コールセンター)など、新たな事をしようとすると、マーケティング部は色々な関節部門との調整に入ります。

 

3)広告予算が大きい宣伝部

宣伝部が独立している場合の多くは、ECサイトなどの宣伝費が直接売り上げに響く部隊や、TVCMなどの巨大な予算を司る部隊が、どのようなCMを使えば大きな売り上げに貢献するか、そのために何が必要かを徹底的に検証する部隊が宣伝部です。ECサイトの場合、宣伝部というより販売促進部という言い方をするケースもありますね。この辺りは広告代理店の方はイメージしやすいと思います。ECサイトの場合は事業部というより経営層と直交渉が多いですね。TVCMは事業部の担当商品のトップであるブランドマネージャーと決めていくことが多いですね。

 

1-2はマーケティング部のこと、3は宣伝部のことが中心となりましたが、全てまとめてやっている会社もありますので、一概にマーケティング部の人数が多いからといって仕事が少ないわけでは決してありません。常に今後のことを考えながら新たな手を打つのが広告主の仕事です。本当にハードなので、一つ一つの仕事は代理店の方が楽だと思います。一つの仕事の重みが広告主は大きいので、そこをちゃんと対応することが必要だと思います。

 

さて、明日から仕事だ。。そろそろ寝ることにします。